2003年 4月 29日(火)

櫻井良子氏の「迷走日本の原点」を読む

櫻井良子氏の「迷走日本の原点」を読む。
新潮文庫

さすがジャーナリストだけあって具体的な名前、日付、数字が提示されていて説得力ある内容になっている。
戦後岸信介内閣のあとの池田内閣が所得倍増政策を実施したが、その結果期待もしない副産物を生んだ、そのものとは「国民を甘やかした」(池田勇人元首相自ら述懐)こと、公害を生んだこと、教育制度のひずみを作ったこと。さらにこの頃の子供たちが親になってその子供たちが、バットで親を殴り殺し、バスジャックしたり、自分より小さい子供を人形のように弄ぶかのように殺したりする世代を作ったりしていると指摘。
戦後公開されたアメリカの資料の中で興味深いもので、第二次世界大戦において、アメリカ大統領ルーズベルトは日本海軍の真珠湾攻撃を事前に知っていた(ことは周知の事実だが)ばかりでなく、日米開戦の1年前、日独伊三国同盟が締結されてすぐにいかに日本を戦争するよう挑発していくかを筋道たててそれを実施させてついには日本を無力化させることに「成功」ことだ。「情報戦」とよくイラク戦争のことをたとえるジャーナリストがTVでコメントしているけど、これは今回に限ったことでは無いことに改めてこのアメリカという国の術力を思い知ることになる。真珠湾は捨石で、中国抗日運動への協力は見せかけのスタンスで、ということになる訳だ。物事をそんなにビジネスライクに進められることが今でもアメリカでは企業では株価を上げるための首きり(でもCEOはそんなときのボーナスが上がったりするアンバランスさ・不思議さ)がいくらでもあるということなのでしょう。
日本の教育・外交・農業問題についても詳細に事実を提示して一部の人達で物事が決まるシステムへの警鐘を鳴らしている。