| 2002年 9月 22日(日) |
星になったお馬たち〜ライスシャワー
ある晩、空を眺めていたら流星がひとつ・・・。
ふと、黒鹿毛色のたてがみをなびかせながら走っていく、小柄なサラブレッドの姿が目に浮かんだ。
あれは彼だろうか・・・?
1995年6月。
京都競馬場。宝塚記念。
ライスシャワー。牡。6歳。
無念の競争中止。
3コーナー過ぎた所でガクッと崩れた彼。
TVの前で息を呑んだ。
それでもレースは続いていく。
彼の姿はだんだんとTVからきれていき・・・画面から消えた。
優勝したのはダンツシアトル。
声援を受けるダンツとジョッキー。
歓喜の波のその影で、ひとつの命が消えようとしていた。
緊迫した様子の救急車や馬運車がちらちらと映る。
だけど現状はわからない。
早鐘のようになる心臓を押さえつつ、TVの前で祈った。
「また・・・また、元気な姿で帰ってくるよね? 」
別れは、ある日突然に。
怪我は思ったより重症で、その日のうちに息をひきとった。
2ヶ月前の天皇賞で、奇跡の復活をとげたばかりだった。
今までの力走、愛らしい仕種でパドックを回る姿が、浮かんでは消え、浮かんでは消え・・・。
ふと空を眺めたら、光がひとすじツーーーッと流れていった。
流星。
彼は星になったのだ。
苦難の道をのりこえ、奇跡の復活を果たした小柄なサラブレッド。
一生懸命努力し、頑張れば、いつか努力が報われる事を教えてくれた。
彼の生前を知る者は、そのガッツあふれる小柄な黒鹿毛馬を忘れる事はないだろう。
永遠に・・・。
彼は、今日も我々の頭上で輝き続けている。
注1)この年の宝塚記念は、阪神大震災の影響で京都競馬場で行われました。
注2)ライスシャワーのお墓は、京都競馬場内の馬頭観音の横にあります。