2004年 12月 16日(木)

川田龍平氏講演会

 昨日、高崎経済大学経済学会今年度第4回学術講演会があり、川田龍平氏が「薬害エイズからみた人権・平和」という演題で講演を行なってくれました。川田氏は松本大学総合経営学部非常勤講師(「生命倫理」と「社会活動」を担当)ですが、一般には、薬害エイズの被害者として実名と素顔を隠さず、裁判を闘った人として知られています。皆さんもご存じのことでしょう。
 会議が長引いたので多少遅刻をして講演会場である221番教室に向かいました。もう少しいるかなと思ったのですが、後ろの方は空席が目立ちました。出席者は140〜150名ぐらいでしょうか。いつものような図書館ホールだと入らない人数ですが、彼の知名度を考えるとやや寂しい気がしました。本学学生の関心というのは、この程度なんですかね。経済学会主催とはいえ、地域政策学部のテーマにも関わるんですが。とはいえ集まったのは、「官」の偉い人が講演に来られるときのように「動員」をかけられた人たちではなく、彼の話を本当に聴きたいという人たちで、いつもよりも市民の方々の参加が多かったように思います。
 川田氏の話は、心に突き刺さってくるものがありました。当事者としてこの問題に関わってきた(関わらざるを得なかった)人の秘めたド迫力、静かなる強さを感じました。薬害エイズ被害の当事者として国や大企業と闘うなか、今直面している問題は、薬害エイズにかぎられた話ではなく、権力一般に関わるものであること、太平洋戦争もイラク派兵も薬害エイズも根っこはいっしょであること、個々人の命を守るべく発言すべき時にきちんと発言しなければ、権力に「いいようにされてしまう」ということが、自分の言葉で、穏やかに語られていました。幼少の頃から死と隣り合わせの恐怖にさらされてきたわけですが、自分がきちんと発言し訴えていかなければ、朝鮮人の大量連行や従軍慰安婦問題同様、時が経てば「なかったもの」にされてしまう、薬害エイズ問題なんて、実はなかったんだとされてしまう。どんどん死んでいく仲間のためにも頑張らなければならない、という気持ちが彼を支えてきたようです。
 講演会後は、「三幸」で川田氏を囲んだ懇親会がありました。いろいろな話で盛り上がりました。学会長、事務局をはじめ、みなさん、大変お世話になりました。いい講演会だったと思います。
 




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