| 2006年 2月 5日(日) |
プロジェクト・スモールエックス
先日も書きましたが、1月28日の土曜日、体育会本部の学生諸君と飲みました。爽やかな連中との飲み会は楽しく、早く切り上げるつもりが結構遅くまで話し込んでしまいました。代表幹事H君ほか本部の皆さん(特に、家まで送ってくれたソフトテニス部のW君)、ありがとうございました。
今日は、高経大広報第2弾。国公立大学2次試験願書締切はもうすぐなので、宣伝になるのかならないのか、間に合うのか、ちょっと分かりませんが、体育会会報『からすがわ』2002年版に載せた原稿を再録します(本部との飲み会の時にもこのコピーを配りました)。高崎経済大学には誇るべきネタがいっぱいあります。でも何を誇るべきなのか、分かっていない人が名札の大きな教員にもたくさんいるような気がします。
大変めでたいことなのかもしれませんが、「現代的教育ニーズ取組支援プログラムに採択」といわれても、私などはピンと来ません。「学内にラジオ高崎のサテライトスタジオがある」といわれても、それがどうした、っていう感じです(そもそも使われていませんもんね)。ましてや「マクドナルドがある」っていうのが、誇るべきネタであるはずもない。
創立後50年近い伝統があり、その間、この地方都市に数多くの学生を全国各地から集め、2万人を超える卒業生を全国に輩出している。これそのものが、まずは誇るべきことなのですが、高崎経済大学と都留文科大学との体育会交流戦(いつの頃からか、「鶴鷹祭」と呼ばれるようになりました)が30年以上も続いていることなども、誇るべき大きなネタのひとつです。
特定の部活が個々バラバラに特定の大学と定期戦を行っている例はあるでしょう。しかしながら、両校が順番で主催校となり行われる交流戦が、体育会全体という規模で、30年以上も続いている例など、ほとんどないでしょう。様々な苦難を乗り越え、30年以上もこうした企画を続けてこられたことそのものが称賛に値すると、私などは思います(都留文科大学についても同じ。相手方がいたからこそ続けられた企画です)。
先月28日の飲み会で本部の皆さんに言ったのは、まずはこのこと。両校真剣勝負のこの企画をもっと盛り上げよ、ということ。今年は高崎経済大学が当番校。6月下旬に都留文科大学体育会の皆さんを高崎に迎えます(観光、観光って喧しいわけですが、鶴鷹祭の経済効果もなかなかのもんなんですよ)。
鶴鷹祭の日程を早めに決定し、大学ホームページ上で知らせるんや!そして、卒業生に呼びかけるんや!「どうか後輩たちの活躍を見に、母校をお訪ねください。鶴鷹祭をきっかけに同期の皆さんと集まってはいかがですか?連絡を取り合い、ついでに伊香保で温泉っていうのはいかがですか?」って呼びかけるんや!きっと来てくれる卒業生がいるはずや。今年は少なくても、再来年は増えるやろ。4年後はもっと増えるかもしれん。高経主催の鶴鷹祭を、卒業生が集まれる一大イベントにするんや!君たちの代から始めろ!君たちが新しい伝統を作れ!昨日今日できたばかりのお遊びサークルと体育会は違う、っていうとこ、見せつけたれ!
てなことを、三幸でまくし立てていたんですよね、この前の土曜日。
いろいろな人たちの手作りで始められた企画が30年も続き、今日に至っている。流行り廃りに左右されない青春群像。こんな環境での学生生活、君も送ってみませんか。高崎でお待ちしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「プロジェクト・スモールエックス〜高崎経済大学体育会の誇るべき営為〜」
NHKの「プロジェクトX」っていう番組知ってます?若者諸君は裏番組の「ガチンコ!」にチャンネルを合わせて、竹原とやんちゃな連中のやり取りを眺め、佐野の怒鳴り声を聞いているのかもしれませんが、日本の中年サラリーマンの多くは、毎週火曜日の「プロジェクトX」に感動し、番組の締めくくり、中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」が流れる頃には、涙が頬を伝っているのです。この番組は、富士山レーダー、VHSビデオ、胃カメラ、CVCCエンジン、黒部ダム、青函トンネル、東京タワー、新幹線等々、戦後日本の経済、社会を支えた様々な技術、プロジェクトに関わった人たちをスタジオに招き、苦労話を聞きながら、その完成過程を振り返るというものです。言ってみればそれだけの話なのですが、番組作りがいかにもうまく、長引く不況下、日々悩みながらも仕事に打ち込む人々の琴線に触れるように、「心のストライクゾーン」をついてくるのです。美談の仕立て方に胡散臭さは確かにあります。日本的経営、組織体質の良さを売り込むかのような製作者の意図が見え隠れすることもあります。それでも、私のような天の邪鬼でも、番組を見ながらジーンとくることがあります。
この番組そのものをどう評価するかという問題はさておき、何気なく過ごしている私たちの生活を支える様々な技術、物理的・制度的インフラができあがるまでには、数知れぬ人々の苦労があったんだということを認識するのは大切なことだと思います。私たちは、あたりまえのようにその利便性に身を委ね、先人の夢や苦労に思いを馳せることなどほとんどありません。でも、いまだ様々な問題を抱える日本をここまでのものにするにも、どれだけの人々が未然のプロジェクトに立ち向かってきたことでしょう。そのどれもが、番組になるようなものではありません。番組のネタになるようなものは、言わば「プロジェクト・ラージエックス」です。私たちがそれと気づかないところに、無数の「プロジェクト・スモールエックス」があるのです。それぞれの持ち場で、それぞれの夢を追い、それぞれの責任を果たしてきた無名の人々が社会を支えてきたはずですし、今もそうでしょう。
さてここからが本題。高崎経済大学・都留文科大学の体育会対抗戦「鶴鷹祭」。毎年感動させてもらっていますが、これなども「プロジェクト・スモールエックス」の一つだと思います。三十年に及ぶこの企画も、限られた予算、両大学当局の無理解など、当初は苦労の連続だったと聞いています。今の学生諸君はこの企画をあたりまえのようにとらえ、人によっては、金もかかるし面倒なイベントとさえ思っているかもしれません。でも、体育会所属のほぼすべての部が、同一日程で三十年間対抗戦を開催しているなど、日本では稀有なことです。誇るべき伝統です。頑張れる土俵があるというのは幸せなことです。大会終了後の交歓会を見ていつもそう思います。でも時々で構いません。このプロジェクトを支えてきた人たちのことを思い起こしてください。定年退職された先生、すでに亡くなられた先生がいます。手弁当に近い形で関わってきた先生もいます。小さな企画を育て代々引き継いできた体育会本部員たち、各部員たちがいます。頑張れる土俵があるというのはあたりまえのことじゃないんだということに気づいてください。そしてこの土俵をこれからも大切に後輩たちに引き継いでください。
「プロジェクト・スモールエックス」の熱き担い手たちに、乾杯。
↑鉛筆マークを押すと日記にレスを付ける事ができます。