2002年 11月 29日(金)

何処で最期の時を迎える?

80代男性。
一人暮らし。心臓疾患がある。時々不整脈などで救急車で来院。
その後入院するが、調子よくなるとすぐにタバコを吸い、退院していく。

その患者さんが、数日前やっぱり胸が苦しくて救急車来院して、入院した。
救急車で来た日、昼間Drに入院を勧められたが、「大丈夫」と言って帰宅して、
その日の22時。救急車で来院した。
夜中に救急車来院して入院する事は、念に数回ある。どれも似た状況。

心臓が悪いのにタバコは止めない。タバコを止めるのは難しい事は分かってる。
でも。苦しいときだけ病院に来て治ればすぐ退院。自分の思うままに生きている。

先入観を持たずに、患者さんの個性や、生活を重視して接していかないと駄目。って事は
分かってるけど。でも・・・「苦しい時ばかり大騒ぎして」って思ってしまう事も多い。

今回は入院してから、呂律がまわらず、検査したら、脳梗塞も起こしていた。

東京にいる娘さんを呼んで、今後の事を相談する事になった。

↑のような生活パターンの患者さん。そろそろ一人暮らしは無理だろうと・・・

でも。患者さんは老人施設に入るのは嫌だという。皆が心配してくれるのは分かるけどって・・・

どうしようか?って悩んだけど、この患者さんと私の間の信頼関係は出来ていると確信できたので
「体の事や身の回りの世話って言う事でもそうだけど・・・もしも一人で具合が悪くなって、
  見つけてもらった時には冷たくなってた。なんて事があったら困るし。そういう事心配なんだよ。
 ずっと一人暮らしするって事は、そういうことも考えて、それでも良いと覚悟してもらわないと。
  娘さんも遠くにいて、そんな状況になたらとっても悲しいと思いますよ」
っと話ました。

たまたま、この患者さんが私に「老人施設に行かなきゃ駄目かなぁ?」って話しかけてきた事から」
この会話になった。
私の上の発言は、一度に言ったのではなく、患者さんと、娘さんと会話しながら話した事です。

娘さんも、生活全般の事から、私が言ったように急に具合悪くなって、誰にも連絡できなかったら
どうするの?って事が一番心配のようでした。

患者さんは「かぁちゃんの、仏壇のある所で、死ねるのもいいかなぁ?」と言う気持ちもあるみたい。
「残された人の事も、考えて欲しい。そう言う事も考えながら、娘さんと相談してみてくださいね。
  失礼な事を、ズケズケト言ってすみませんでした。」
と言う形で、会話は終了しました。

患者さんとの信頼関係があると確信できたから、こういう話をしたのですが、
良い形で、患者さんの心に届いたかなぁ?


一人暮らしの一番の不安要素は、
「病気。突発的な事故」ではないかと思ってます。
どんなに年配の方でも、二人いれば誰かが連絡できるけど・・・
一人暮らしが危険なのは年配の方だけではないけれど・・・年を重ねるごとに、
リスクは高くなると思うし・・・

この会話の後、色々考えました。
死を見つめるような、きつい事を言い過ぎたか?
私が思うほど信頼関係が出来てなかったら?
老人の一人暮らしについて・・・

課題は多い。答えは出ない・・・