| 2004年 2月 16日(月) |
真の愛とは?
●「愛」という言葉は、多くの人が好む言葉でしょう。そしてイメージするのは、若い男女の間にある「愛」です。しかし他に「愛」がないかと考えてみると、「親子愛」「兄弟愛」「隣人愛」「人類愛」・・・など数多く挙げることができます。男女間の愛は、それらのものの一部です。
●ご記憶にあると思いますが、JR新大久保駅で、線路上に転落した男性を助けようとした2人の方が、共に電車に跳ねられて亡くなったというニュースが、私たちに悲しみと共に感動を与えました。自分の身に起こる危険をかえりみず、ただ助けたい一心で線路上に飛び降りた行為に「愛」の本質があります。人によっては「愛」のイメージが異なりますが、聖書には「友のためにいのちを投げ出すこと、これより大きな愛はありません」という言葉があります。人間にとって命は最も大切なものですが、自分の命について考えるよりも、線路に転落した人を助けてあげたいという思いによって行動すること、これが「愛」なのです。
●三浦綾子さんの作品に、北海道の旭川市の近くの峠で、実際に起きた出来事をもとにした小説『塩狩峠』があります。最後尾の客車の連結器が外れて、その客車は、乗客を乗せたまま、塩狩峠の長い坂を次第に加速しながら下っていきます。その時乗っていた長野政雄さんは、デッキに出てハンドブレーキを締めますが、速度は弱まりはしたもののまだ止まりませんでした。このまま進むならば、脱線事故、そして多数の死傷者が…。そこで彼は意を決して、自分の身を線路上に投げ出しました。列車は止まりますが、彼は帰らぬ人となります。
●自分の利得を考えずに、相手の為に尽くすという「愛」は、人の心を動かします。それが真実の愛だからです。私も他の人にとって生きる力を与えるような真の愛を持ちたいと思っています。