2004年 2月 28日(土)

人  生

●左の絵は、ホーマーという人が描いた『メキシコ湾流』という題の絵です。画面の中央には、一人の青年が、マストが折れた船の上で、力無く横たわっています。船の周囲は、まだ波が高く、鮫が群れをなして泳いでいます。しかも遠くには、迫ってくる竜巻が見えています。青年は嵐の中で戦い続けて疲れたせいか、もう竜巻と再び戦う気力もなく落ち込んでいます。
●展覧会場でこの絵を見た婦人が、この絵があまりに劇的で多くを物語っているので、作者のホーマーに、「なんて暗い絵なんでしょう。この青年は、かわいそうです。」と抗議をしたそうです。するとホーマーは、微笑んで答えました。「大丈夫、ほら、この水平線上にあるのは、大きな帆船の帆です。彼は救われるのです。」と。あなたは、この絵の中にその帆を見つけることが出来るでしょうか。
●私たちは、時々、この青年のように多くの努力をしたにもかかわらず更に悪化し、もう自分の力ではどうしようもない状況におかれることがあります。考えれることは考え尽くし、すべきことはし尽くした、その中でこれからどのようにして生きのびることが出来るのかという時、「人事を尽くして天命を待つ」と悟ることが出来る人は幸いです。
●しかしもっと幸いなことは、私たちの人生にも、ホーマーのような作者がいるということを認めることです。私たちが今生きているのは、天地創造の神がこの時に私たちを誕生させ、生かして下さっているのです。この偉大なる作者は、私たちをヒーローまたヒロインとして人生のシナリオを用意して下っています。私たちの人生の物語は、時には危険な目に遭う事があるかもしれませんが、「あなたは、救われるのです。」と作者である主は語るでしょう。
●次のような詩があります。
《私は注意深く、計画を立てた。
 未来は大いに輝いて見え、私の望みと夢は高くそびえて、夜の痕跡は見えなかった。
 私は祈った。愛する主よ。私の計画を祝福して下さい。私が望み、挑もうとする計画を。
 しかし日毎に私の計画は失敗し、望みは転げ落ち、あらゆる野望は消えて失敗だけが私の手に残った。私は途方にくれた。
 そんな時、夜の静けさと一面をおおう闇の中から、私は優しい声を聞いた。
『なぜあなたは、わたしに計画を立てさせないのか。あなたの将来を委ねなさい。』と。
 私は恥じて、頭を下げた。
 今私は、このように祈る。
『愛する主よ。私のために計画して下さい。将来はあなたのみ手にあります。』」と。


「わたし(創造主なる神)は、あなたがたに悟りを与え、行くべき道を教えよう。わたしはあなたがたに目を留めて助言を与えよう。」(聖書/詩篇32:8)