2004年 5月 30日(日)

なぜイスラエルなのか? 【礼拝メッセージの要約】

●羊ヶ丘シオン教会では、たぶん他の教会に比べて、イスラエルについてのメッセージが語られる機会が多いと思います。今日、国際社会におけるイスラエルは、テロに対する防御としながらもパレスチナとの間に「防護壁」を設けたり、パレスチナ住民の住宅を破壊したり、また車椅子のヤシン氏を殺害したりするなど、世界から批判されるような行為が報道されています。被害者と加害者の双方にそれぞれの理由があるとしても、イスラエルがとった行動を支持しようとするならば、それは世界的に見て少数派の立場に立つことになるでしょう。そこでクリスチャンは、このような状況に置かれているイスラエルとはどのようなかかわりを持つべきでしょうか。
●マスコミによる一般の報道は、政治的・人道的視点からのものですが、クリスチャンはそれ以外に聖書的・信仰的視点を持つ事が必要です。つまり聖書がこれまで、イスラエルに関して何を語り、また未来について何を指し示しているかということからの判断です。現在のイスラエル人(ユダヤ人)は、紀元前約2000年頃にいた一人の人物アブラハムを出発点としています。そして世界を創造された神は、アブラハムに対して次のような約束をしています。
「わたし(神)はあなた(アブラハム)を大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」(創世記12:2,3))
このことばには、注意すべきことがあります。それは、アブラハムを意味していた「あなた」ということばは、この約束が彼の息子や孫に更新されたことによって、孫にあたるヤコブをも指すことになり、彼は途中「イスラエル」と名を変えたことによって、現代の「イスラエル人(ユダヤ人)」に対する約束ともなっているということです。そのことを、文に当てはめると、次のようになります。
「あなた(イスラエル人)を祝福する者をわたし(神)は祝福し、あなた(イスラエル人)をのろう者をわたし(神)はのろう。地上のすべての民族は、あなた(イスラエル人)によって祝福される。」
つまり神は、《イスラエルを通して世界を動かしておられる!》のです。ですからこのことをいかに受け止めるかは、個人の信仰にかかわってくる問題です。
●クリスチャンは、自分達のイエス・キリストによる救いが、イスラエル人を通して与えられた神の恵みであることを知っています。ですからこのことに関してパウロは、ローマ人への手紙15:27でクリスチャンに次のように勧めています。
「その人々(イスラエル)に対してはその義務があるのです。異邦人(イスラエル人ではないクリスチャン)は霊的なこと(救われたこと)では、その人々(イスラエル人)からもらいものをしたのですから、物質的な物をもって彼ら(イスラエル人)に奉仕すべきです。」
イスラエル人に対して『エルサレムポスト紙』が最近行なった調査によると、「クリスチャンは、あなたにとって友人ですか?」という問いに、「はい」と答えた人は、昨年50%であったものが、今年はなんと87%だったそうです。キリスト教は、これまでの歴史の中で、イスラエル人(ユダヤ人)に対して多くの迫害を加えてきました。近年その誤りを反省し、多方面での謝罪と物質的な物をもって彼ら(イスラエル人)に奉仕するなどによって彼等に仕える働きがなされてきました。その結果、彼等の心が少しずつ開かれつつあることをこの数字は示しています。今日のイスラエルに関する事柄については、クリスチャンは、一般マスコミの報道によるだけでなく、聖書が示している視点からも、本質的な事柄を見つめることを必要とされているのです。