| 2004年 7月 31日(土) |
どこから? いかに?
●「あぢーけど/今日は書かない/第3弾」。
2日間に書いた内容とは、がらりと変えて今日は、『DNA』の話です。
昨日、生物学における20世紀最大の発見とされるDNAの構造を解明した一人、フランシス・クリック氏が88歳で亡くなったと報じられました。ご存知のように、DNAは、生物の細胞の中にある物質で、生物のからだのつくりや性質を決めるからだの設計図のような役割を果たす物質です。彼フランシス・クリックは、モーリス・ウィルキンスらのX線回折の写真を参考にして、ジェームズ・ワトソンと共にDNAが二重のらせん構造によって成り立っているとする『ワトソン・クリック理論』を発表し、その後の生物学の歴史を大きく変えました。つまり「遺伝子組み換え」や「ヒトゲノムの解読」など、バイオテクノロジーや医学の発展に大きな道を開いたからです。彼らは、1962年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。 今日では、DNAが「二重らせん」構造になっていることが電子顕微鏡によって証明されています。
●ついで今日の朝日新聞の「天声人語」に、次のように書かれています。
「『二重らせんの私(早川書房)』で、生命科学者の柳沢圭子さんが『DNAは地球上に生命が誕生して以来書き継がれている、地球上最古にして最新の古文書である』と書いている。そこには“われわれはどこからきたのか”や“われわれはなにか”が書かれているが、“どこへいくのか”や“いかにあるべきか”は、書かれていない。」
確かに、“われわれはどこからきたのか”“われわれはなにか”という質問の内容と、“われわれはどこへいくのか”“われわれはいかにあるべきか”の質問内容とは異なります。前者は、過去の一部の事実に関する解明であり、後者は、将来の進路に関するものです。人間の存在に関して、DNAが過去の事実に関する最古にして最新の古文書であるとするなら、未来も含めた最古にして最新の古文書は、聖書でしょう。
●彼らの理論の上にその後の研究で、ヒトとチンパンジーは、DNAレベルでは1%強しか異なっていないことが分かりましたが、この事実をもって過去のある時に自然に生まれた生命体から現在ができたとする「進化論」と、神が全世界を創られたとする「創造論」のどちらが正しいかを論ずることは、避けた方が賢明です。なぜなら事実は事実として存在しても、立場における見方によって、その解釈は異なってくるからです。また科学書と聖書とを、どちらが正しいかを戦わせることも愚かです。科学書によって、過去と現在の一部の事実について知ることができますが、“なぜ?”や“いかに?”に関しては、答えを示してはいません。一方聖書には、科学と異なる分野で、これらの人間に必要な問いかけに対する答えを示しています。
私たちは“なにもの?”で、“どこから?”来て、“どこへ?”いくのかを知った時に、“いかに?”生きるのかを知ることが出来ます。