2005年 8月 2日(火)

子に渡せるか?

●先週、《愛・地球博》に行きましたが、予定は1日しかとらなかったので、足を棒にしながら歩いても、各国のパビリオンは半分も見ていません。それでも待ち時間が長い所は避けたので、人気パビリオンよりも、各国館を回る方が多かったようです。それぞれの国は、与えられたスペースの中で、国の特徴である文化面を強調しているようでした。文化は、風土や産業だけではなく精神面の表現ですから、どうしても宗教と関連のある展示が多いようでした。入り口には、宗教と関連する絵や像が展示されていると、日常見慣れていないのでどきりとします。そして何かしら異様な空気も感じられる場所もありました。
●その中で、アフリカ館に入ると手作りの民芸品が飾られて、照明は暗くてすきっとしない展示なのですが、なんとなく空気が軽いのです。それまでは、疲れて他の展示館を流すように見ていた私も、そこでは原色で描かれた絵をじっくりと見入りました。しばらくして、娘が「これ、教会の音楽じゃない?」というので、あらためて室内に流れている音楽に耳を傾けると、そうです、確かに賛美が流れているのです。アフリカ10カ国位の共同展示館なのです。それぞれが、キリスト教国なのかどうか分かりませんが(失礼ながら、私にはアフリカの各国の場所も分からなかったくらいですから)、共同の展示館で、このような曲を流していいのだろうかと思って驚きました。それで空気も軽やかだったのかもしれません。
●それからフランス館で、上映されていた映像の中にあった言葉も印象に残りました。それは、「地球は、親の代からもらったものではない。子の代から借りたものだ。」ということばです。出来るだけ今の地球環境を守って、子の代に渡そうという考えも大切ですが、「子の代から借りているもの」ならば、もっと気をつけて、もとのようにして返さなければならないことになります。しかし帰りの飛行機の中で放送を聴いていたら、海は地球全体の3分の2もあるのに、実際に使える水資源は、なんと2%強しかないそうで、これからの地球上の人口増加に対して、水資源が深刻な問題になるだろうと話していました。しかも現在の世界の穀倉地帯といわれる地域が、乾燥化・砂漠化するために、食料も不足するだろうというのです。そうすると、子の代には、他の資源に加えて、食料と水を果たして返せるだろうかと思いました。眼下には、竜飛岬に風力発電の風車を配した緑色の下北半島が、まさしく地図帳のとおりの形で海の上に浮かんでいました。