2006年 11月 11日(土)

本と映像

●一昨日の読書の続きですが、「悪い読書は、よくない交際よりも危険である。」という言葉があります。これは、ヒルティの『眠られぬ夜のために』の一部です。そして彼は続いて次のように書いています。「・・・書物や娯楽雑誌や演劇などになると、どんな種類のものが上品な婦人や子供たちの視野にさえ入ってくるか、ほとんど思いも及ばない。一冊の書物が人の一生の不幸を(もちろん同じように幸福をも)招きよせることさえ珍しくない。」
●法学者でキリスト教思想家であるカール・ヒルティは、1833年にスイスに生まれています。彼の時代にあって、本以外に想像できたのは演劇でした。彼は、現代のような映画・テレビ・ビデオなどの映像メディアやインターネットなどによる新しい世界が侵入してくるなどとは、考えることはできなかったでしょう。しかし今や文字よりも映像の方が、何十倍何百倍もの情報を瞬時に伝えるのです。ですから「悪い読書が一人の悪い人」であるならば、「悪い映像は、百人の悪い集団」であるといえるかもしれません。また逆に良い書物・良い映像は、人生を幸福に導くことができるのです。私たちの心のために、良いものを選びましょう。