2006年 5月 11日(木)

日本人の勤勉さ

●昨日、東京で見た人々は、とても忙しくまじめに働いている人々のように見えたと書きましたが、先日ある大学の宗教学の教授が言っていたことを思い出しました。その教授の話によると、「勤勉」という価値観は、日本人が共通に持っている良い価値観であり、世界的な視点からすると、稀な特性であるというのです。世界的には、バカンスを楽しむとか、できるならば早く退職をして自分の趣味の生活をしたいとか、自分が好きなことをして生きることが、人生の目的であるように考える人々の方が多いそうです。

●しかし日本人は、社会の中で自分に与えられた、あるいは見つけた仕事を忠実に行うことこそが美徳であると考えるようで、このような考えを持つ人々の方が、極めて少ないというのです。そして日本の社会が、戦後の荒廃から立ち上がることができた大きな原因のひとつが、この「勤勉」は美徳であるという日本人が共通に持っている認識のせいであるというのです。しかもなぜ日本人が共通に「勤勉」を美徳とするようになったのかという理由については、誰も分からないそうです。

●私も「勤勉」が美徳であるという認識がどこから来たのか分かりませんが、私の中にもそのような考えは確かにあります。しかも最近、「アルバイター」や「ニート」等、定職を持たない若者が増えているということを聞くと、このような若者たちが多くなると、日本は将来経済的にも成長しないだろうと不安になるというよりも、それで君たちは人間として大丈夫なのかという考えを持ってしまいます。でも確かに一つの仕事を追及することと、人間として生きることとは関係がないのですよね。私も知らず知らずのうちに、日本人になっているようです。