| 2008年 12月 3日(水) |
真の勇敢さ
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●漫画家赤塚不二夫の自叙伝の中に、次のような彼の少年時代の思い出が書いてあった。
終戦直後の物の無い時のことである。一人の虚無僧が、彼ら悪ガキ5、6人を呼び止めて、
「何か食べるものを買ってきてくれないか。お前たちも好きなものを買ってくるがいい」
と言って、お金を渡した。彼らは突然のことでびっくりしたが、話している間に、
「このお金全部を持って、どこかで買い食いしようじゃないか」
と、話が決まりかけた。するとその中の一人が、
「ぼくはそういうの、いやだ。」
と言った。この声に彼らはハッとして、結局、虚無僧に言われたとおり買い物をして戻った。
その時、虚無僧は、こう言った。
「私にはお前たちの気持ちはわかっていた。帰ってこないつもりだったろう。でも思い直して戻ってきた。その心があるうちは大丈夫だ。その心を絶対に忘れるんじゃないぞ。」
赤塚少年は、「ああ、戻ってよかった!」と、心が洗われたような気がしたという。
●「ぼくはそういうの、いやだ。」と言ったのは、赤塚少年ではなかったが、彼は一人だけみんなの意見に反対した友人を勇敢だと評している。この真の勇敢さを持つ者が、あるグループや職場、学校、政府機関等に居たならば、どれだけ今までに悪しき犯罪を犯す必要がなく、また人の命が失われずに済んだことであろうか。