2008年 2月 23日(土)

親鸞

●劇作家で評論家であった倉田百三は、1891年の今日、2月23日に生まれました。
彼の代表作である戯曲『出家とその弟子』は、鎌倉時代の浄土真宗開祖である親鸞と弟子の唯円との物語です。仏教の基本は、戒律を守ることによって救われるとする教えですが、親鸞は、人間は戒律を守ろうとしても守り切れない弱い存在であることを感じ、阿弥陀仏は、戒律を守れない弱い人間を救うために仏になったという法然の教えを受けて浄土真宗を始めました。
『出家とその弟子』では、親鸞の言葉として「私は自分を悪人と信じています。」「仏様は悪いと知って私たちを助けてくださるのだ。悪人のための救いなのだ。」と語らせていますが、この背景には、中国で盛んであったキリスト教の景教の影響を強く受けているといわれています。西本願寺に所蔵されており、親鸞も読んだといわれている『世尊布施論』という書物は、福音書の山上の垂訓を漢文化したものです。右上はそれですが、「世尊」とは尊いお方、つまりキリストを釈迦が教えたこととして、「布施」とは他人に施しをすることについてですが、「あなたは、施しをするとき、右の手のしていることを左の手に知られないようにしなさい。(マタイ6:3)」と同じ内容が漢文で書かれています。