2004年 1月 9日(金)

プロとは、福山にもいましたよ。


 私の鞄は学生の頃から重いので有名です。
今でもアシスタントが中を覗いてどうしてこんなものまで入れて歩くのか
不思議と言うくらいですから。
そんな愛用の鞄のファスナーがご機嫌斜めになって久しいのです。
 もう我慢の限界と言うことでアシスタントがランドセルを購入したと言う
何代も続いている鞄やさんを紹介してもらっていざ…

 どうもこれは全取替えと言うことで、ところがこれがブランド品さあ、困ったぞ
でもあえて取り替えていただくことにしました。というのは、原産国に送って
直してもらうと鞄の飛行機代金の方がたかくつくのです。ならば私が行きたいという
へんてこりんな理由で現地での修理は却下と言うことになったのですが。
なんと日本のフャスナーは、世界一丈夫なんだそうです。
そしてこの鞄はフャスナーがなんと初めて聞く「リバーシブル」と言う独特な
フャスナーだったのです。

 しかしこのファスナーが1番壊れやすいそうです。
ということで、専門用語で言うとなんと「一方通行」ファスナーと呼ぶそうです。
それに取り替えていただくことになったのです。
そんなこんなで話が今まで何気なく持っていたお財布の話にまでなったのです。
ところがこれが、又々奥が深くて修理していただく鞄をもったまま、小一時間ほど
話し込んでしまったと言うわけですね。

 珍しいのがありましたよ。鹿の皮を使ってその上に柄をつけて、漆を塗った
初めて手にする財布に思わずため息が出るくらい素敵だったのです。
新年の新財布が縁起が良いといいますから、これはひとつと、でも待てよ
そうは言っても今の私の財布の中身は今日のように冷え込んでいたので
いつかという言葉を言いかけたところで、ご主人が《いつでもいいんですよ
持てる年頃、もてる頃合が人にはあるのですから、その時にいらっしゃいな》と。

 嬉しかったですね。この言葉。さすがプロと思いました。
お客様の必要な情報と、お客様の生き様を見抜いて話をしてくれる
貴重な一時間は、まさに私の学習タイムとなったのです。
そして修理に1週間は掛かるはずだったのを、私にとって必要な鞄と
案じてくれて翌日には、お電話をいただいたのです。

 ご機嫌が良くなったファスナーとご主人のお顔が重なってなんとも
心温まる思いでした。

 本物と偽者を見極める眼力は、長年の修練と信用だとはっきり言ってくださった
人柄にも感動でした。ちなみに本物だったのでよかったのですが、どちらにせよ
これから足を運ぶ専門店がひとつ増えたことも嬉しい限りです。
私と同じこともいっていましたよ。それは《物つくりをするという事は
お客様から、教わることなんですよ》とも。

 今日の映像は世界一大きい花火で、4尺玉だそうです。本当に大きかったですよ。