2003年 11月 19日(水)

絶版本を探せ!

"絶版"
何て甘美な響きなのだろう・・・。
私は絶版という響きに弱い。
「面白い本があるよ。でも絶版なんだよねー」
この言葉を聴くとまるでスイッチが入ったかのように
古書店を巡ることになる。

洋物ミステリーは、すぐに絶版化する。余程の大物作家で
無い限り、初版を売りつくせば、書店から姿を消す。
どんなに大きな版元でも
(実際は大手ほど絶版になるのが早い)
2年、持ちこたえれば良い方かも知れない。

日の目を見ることの無い絶版本の中で強く印象に残っている
作家がいる。名前は”G・C・チェスブロ”、著作名は
「ボーンマン」だ。(文春文庫・青い背表紙)
アンソロジー(複数の作家の短篇をまとめた、幕の内弁当
形式の本)では、数冊、紹介されているらしいが、長編は
一冊も翻訳されていない。(絶版は4冊ある)

この「ボーンマン」が、凄く面白かったのだ。この作家の
作品を読みたいと思ってから、既に10年が経つ。
だが、ずーーーーーーっと、読めずにいる。

”ボーンマン”の概要はこんな感じだ。
ある土砂降りの雨の日、N・Yのセントラルパークに
人間の大腿骨を握りしめたホームレスが現われる。
体格の良い男が、凶器にも成り得る骨を握り締めているの
だからボランティアの人間さえ恐ろしがる。
(彼は骨を持ち歩く事から、以前からボーンと呼ばれていた)
ただ、この時のボーンは以前のホームレス生活さえ覚えて
いなかったのだ。(それ以前の記憶も勿論無い。
二度、記憶喪失になったのだ)

時を同じくしてN・Yのホームレスを狙った残虐な殺人事件が
多発する。諸々の物的証拠からボーンは犯人と疑われるが、
否定しようにも記憶が無いのだ。疑いを晴らすため彼の孤独な
戦いが始まる・・・。まぁ、ざっとこんな内容だったと思う。

N・Yに地下世界があるのをご存知だろうか?地下鉄と密接に
繋がった地下世界が作中に出てくるのだがこれがドキドキ物
なのだ。冒険小説&ミステリ&サスペンス&フーダニット
という盛り沢山の内容。なんで本作が絶版になったのか
今でも不可解だ。

洋物ミステリは苦手と言う方も安心して読んで頂けると思う。
登場人物が非常に少ない、その上、スピード感もある。
欧米のボランティアって?と興味を持っている方にも薦めたい。
著者自身がそういう活動をされているので、とってもリアル♪
古書店に行かれた時には、是非思い出して欲しい。


”ボーンマン”を。


(本の感想を書くことは躊躇われたが、レスを頂いたので
調子に乗ってしまった・・。ありがとうね)












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