2003年 11月 28日(金)

さよなら サブちゃん

今日も変わった事が起こらず、ネタに悩む・・・。
このままでは、存亡の危機(大げさ)だ。
こんな時に両親の夫婦喧嘩でも始まれば、
メモでも取ってやるのにと思うがそんな時に
限って両者とも大人しい。

いっそ、過去の父の伝説を使ってしまおうか?。
   (幾らでもある・・・)
それとも初の休日か?
(昨日、書き続けて行こうと決意表明したばかり
なのをすっかり忘れて逃げてしまいそうだ)

どうしようと思い悩んでいたら
妹が近づいて来る。

妹・「あのね!サブちゃんが死んだ!

私・「えーーーーーーーーーーーーっ」

という事で、今日の日記はサブちゃんとの
出会いを書こうと思う。

たった一度の邂逅で、ネタをくれた
サブちゃん・・・。ありがとう・・・。


今年の七月の暑い日、妹の職場まで車で
迎えに行った。
別に親切な訳ではない。職場の近くに
三冊100円の文庫が売っていると
聞いたので、いそいそと出かけ、本を購入の
ついでに妹を乗せて帰るのだ。

(後で考えると妹の戦略だったと気づく)

妹が車に乗り込み、さぁ出発というその時、
一匹のみすぼらしい犬が前を横切る。

今時、放し飼いの犬なんて珍しいと思いつつ
車内から声をかけた。

私・「おいで。ポチ」

妹・「名前はサブちゃんよ」

私・「サブちゃんっ。さぶちゃん。おいで」

すると、歩みを止めてこちらを振り返り
運転席横に座り込む。

”何で俺の名前を知っとるんじゃっ”
という顔つきだ。お愛想で緩やかに
お尻尾を振っている。

触ろうと手をのばしかけた時、妹が言う。

妹・「止めときっ!サブちゃんね、この辺りで
   有名な犬でね、ガブガブいろんな人に
   喰いついた事があるとよ!
   しょっちゅう、飼い主さんが菓子折り
   持って謝って廻りようとよ」 

私・「何で、そんな危険な犬が放し飼いなん?」

妹・「サブちゃんね、縄抜けの術が使えるとよ。
   どげん(どんなにの意)
   厳重にきびっとっても(きびる=結ぶ、縛るの意)
   逃げられるとよ」

私・「ふーーん。しかし鼻の穴がでかかー(大きい)
   さすがサブちゃんって名前やね」

妹・「人を見た目で判断したらイカンよっ。
   北島サブちゃんと思っとーやろ!

   サブちゃんは、山本周五郎のさぶから
   採ったっちゃけんね!」

うーーん。山本周五郎とは驚いた。
(有名な作家さんです。他界されています)
この犬、はっきり言ってとても不細工な容姿なのだ。

顔を人間に例えると、元ボクサーの渡嘉敷だ。
申し訳程度の小さな目が印象的。
体はお歳暮に届く丸大ハムの様に、丸々と
太っており、足はアンバランスに細い・・・。
お盆のお供え物のナスを連想して欲しい。

茄子に爪楊枝を刺した姿そのままなのだ・・・。

その後、すごく幸せな気分で自宅へと向かう。
帰り道、周五郎を読むという飼い主の事を
根掘り葉掘り聞き取り調査する。

飼い主さんは、非常にサブちゃんを可愛がって
いて、レストランの店主だそうだ。

それから、私が、この話を気に入った事が解る
妹は、ことあるごとにサブちゃん報告を
してくれるようになった。

「今日は買い物カートを引いたおばーちゃんに
 噛み付きそうになったよ」
とか
「今日は、レストランのお客さんをもう少しで
 噛むとこやったとよ」と・・・。
 
そのサブちゃんが急死したそうだ。

今日の朝、庭で倒れているのを飼い主さんが
発見した時には、既に事切れていたらしい。
前日まで、とても元気だったそうだ。

何となくいやな想像をしてしまう・・・。
非常に嫌われていたらしいから・・・。

原因は不明らしいが、私の想像が当たって
いない事を望む・・・。
どうか寿命であって欲しい。

そして、お悔やみ申し上げます。

あの世で周五郎氏と逢えるといいね!
さぶちゃん。









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