| 2003年 12月 8日(月) |
新たなる伝説
今日は何も起こらず平和だったので数日前の
”伝説”を書こうと思う。
そろそろ風呂に入って寝ようかと思っていた時
キッチンからただならぬ叫び声が聞こえた。
叫びと言うよりは”慟哭”だ。
「お前は・・・お前の心には
鬼が住んどるんかぁ!!!
人間じゃ無か!(ない)」
というまるで時代劇の様なセリフを吐く父。
何事かとキッチンを覗き込むとテーブルを挟んで
父と母は仁王立ちで向かい合っている。
母の手元には焼酎の1.8L容器とキッチン量り。
父の握り締めた拳はワナワナと震えている。
”どうしたと?”と声を掛けるとこちらを向いた
父の目が真っ赤になっている。
今にも泣きそうな顔だ・・・。
すると、振り絞るような声で喋りだした。
「かぁさんが・・・かぁさんが・・・
俺の焼酎ば(を)ちきるとバイっ!
お前たちも知っとったっちゃろーが!!!」
(ちきるは博多弁で容量・重量を量る事を言う。
チキリは名詞として使われるがチキルで動詞となる)
ここで解説を入れる。
父は糖尿病患者で医者に飲酒を止められている。
だが、完全に断酒出来ない父は、毎日
200CCだけ、容器に小分けしてもらい
飲酒を続けている。
父には配給制度が導入されているのだ。
だが、目の前で私と妹が牛飲する姿を見ていて
我慢できる父ではない。
母の目を盗み、毎日毎晩、キッチンで盗みを
繰り返していたのだ。
たった今使ったテレビのチャンネルを紛失する
父だが、不思議な事に巧妙に隠された焼酎の
容器だけは探し出す。
毎度毎度、隠し場所を変える母の根性にも
恐れ入るが・・・。
父が酒を盗む度に、我が母は
「おとーさんっ!また昨日、盗んだろーがっっ!」
と正確に父の犯行に気づいており、父がどんなに
盗んでいないと言い張っても、折れる事は
無かったのだ。
なるほど・・いつも不思議だった謎が解けた。
母は配給をした後、大元の容器の重さを
量っていたのだ。
「俺が・・・俺が便所に行こうとしたら
チキリに焼酎が乗っとったっちぇーっ!!
何で、チキリよってから(量っていたのに)
ハッキリ言わんとかっっ!!!
俺の言い逃れを聞いて
笑いよったっちゃろーがっ!」
と叫ぶ哀れな父・・。
盗んでまで呑む父も父だが、毎日毎日、量りに乗せ
その数字を覚える母も母だ・・・。
似た物夫婦とはこの二人を指すのだろうと
感動した次第だ。
いつか困った時に使おうとメモを取ったが
こんなに早く出番があるとは・・・。
ありがとう。
今、我が家で流行っている替え歌がある。
本田美奈子の、さそって〜〜さそわれ〜て〜♪
のメロディーに合わせて
ちきって、ちきられ〜〜て♪と声を合わせて
歌う私と妹。
血の繋がりを感じる馬鹿さだ・・・。
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