2003年 10月 18日(土)

慎吾が来ないから・・・・

折角の週末だというのに、慎吾の風邪が治らない為にこの週末は一人ですごさなくてはならなくなった。
慎吾を私の家に拉致して来て、看病しようと思ったけど、慎吾のあんな姿を見たら、自分を抑えられなくなって、慎吾の風邪もなかなか治らなくなってしまうだろう。
ここは涙を呑んで、この週末はゆっくりとさせてあげよう。
かといって、家に居てもつまらない。
どうしようか悩んだ挙げ句、雪紀と直哉がよく行くクラブに行ってみた。
私の予想通り、雪紀と直哉が居て、周りには沢山の女が集まっていた。
よくもまぁ、あれだけの女達に愛想を振り撒けるもんだと、私は呆れを通り越して感心してしまった。
それにしても、つい先日、咲良をクラブが原因で泣かせていたのに、今日もクラブに居るのはどういうことだ?
私ははっきり言って、不誠実な男は好きではない。
これがどうでもいい奴なら、ほっておくが、それなりに気に入っている咲良を泣かせているとなっては黙っていられない。
私は気合を入れると、蟻の様に群がる女をかき分けて、雪紀達のもとへと行った。

「失礼・・・・」
私がそう言って女をどけると、その女が大声をあげた。
「何よアンタ・・・痛いじゃない」
意気揚々と振り返った女は、私の顔を見ると黙り込んだ。
それはそうだろう。私より顔が劣るのだから・・・・

その騒ぎで雪紀が私に気づいた。
「天音・・・・珍しいな・・・・慎吾の看病はどうした?」
私の顔を見ると雪紀は少し嫌そうに眉を寄せたのを私は見逃さない。
私に浮気の現場を見られて機嫌が悪くなったのだろうか?
言い返そうとした瞬間、突然直哉に腕を掴まれ、ズルズルと引きずられるようにトイレに連れて行かれた。

「痛い、何なんだ?」
「今の雪紀は不機嫌だから近寄らない方が良いぞ、特に天音はな」
「何故?私が何かしたか?」
「いや・・・咲良が、今日雪紀と遊ぶ約束してたのに、慎吾の看病するからってキャンセルしてきたんだ」
「慎吾の看病を咲良が?」
聞き捨てならない!
「天音が慎吾の看病をしていれば、こんな事にはならなかっただろ?」

益々聞き捨てならない!!
私が悪いのか?私は悪くない!

私のコメカミがピクピクしているのに気づいた直哉がフォローを今更入れてくる。
「いや、、、天音が悪いとは言ってないぞ、でも雪紀にそれは通用しないだろ?」

「分かった・・・・」
私は本心ではムカついていたけど、生徒会の平和の為に一肌脱いでやろうじゃないか。

結局、私はクラブで楽しむ事も出来ず、咲良を雪紀の元に送るべく寮にこっそり侵入する羽目になった。

具合の悪い慎吾の看病をして、結構疲れたけど、慎吾の嬉しそうな顔を見たらどうでもよくなった。
すっかり私は慎吾中心で生きるヤツになってしまったんだな・・・・・・