| 2003年 12月 3日(水) |
期末試験・大作戦
慎吾の調教を始めてから3日に突入した。
休み時間は元気な慎吾も(今日の昼休みは校庭でサッカーをしていて、職員室のガラスを割っていた・・・)、放課後、生徒会室へ来ると途端に元気がなくなってしまう。
私とて、可哀想な事をしているという自覚はある。
しかし!今回のテストを(慎吾にしては)良い成績で乗り切って貰わなければ楽しい北海道旅行は訪れないのだ。
何も今回に限らず、北海道にはいくらでも行けるだろう。もちろん、慎吾と一緒に。
けれど、どうしても今、この時期に私は行きたいのだ、慎吾と一緒に。
きらきらと煌く、ダイヤモンドダスト・・・。クリスマスのイルミネーションは素晴らしいものだろうし、その夜の街を慎吾と手を繋いで!誰の目も気にせず歩きたいのだ、私は!
・・・・・・何だか、たったこれだけの事を思っただけで妙に息切れをしてしまった。
「・・・・あ、天音さん?もしも〜し???」
「・・・・何ですか?」
恐る恐る声をかけてきた慎吾のお陰で、私は我に返った。
振り返れば慎吾を含めて、メンバー全員+カノンが訝しげな視線を私に注いでいた。
・・・なんで、こんなに人口密度が高いのか?という妙な疑問が湧き上がる。しかし、答えは簡単だった。
咲良も瑞樹もそれぞれ、慎吾同様にシャープペンシルを握り締め、問題集を前にしている。気のせいか、それぞれの顔は引きつっているようだ。
成る程。雪紀もカノンもそれぞれ楽しいクリスマスを迎えるに当たって、恋人の成績をどうにかしないといけないと言う事か・・・。
(でも、咲良も瑞樹も慎吾に比べたら100倍は成績は良いけれど・・・)
ここは一つ、お互いがお互いをフォローして共同戦線を張るとしようか。ほら、慎吾、咲良、瑞樹の3人は隙あらば逃げ出そうと視線を彷徨わせている。
「雪紀、カノン。少しお話があるのですが?」
私はニッコリと微笑んで、雪紀とカノンを廊下へと誘い出した。
楽しい明日を迎える為に、私は鬼となろう。
さぁ、どんな作戦を二人に持ちかけようかな?