2004年 1月 22日(木)

気晴らしにはいいかな?

昼休み、何かいい気晴らしはないかと、窓の外を眺めていたら、階下から慎吾が大声で私を呼んでいた。
何事だろうかと、窓を開け、顔を覗かせてみる。

 「天音〜〜〜〜テニスせぇへん?」
慎吾がラケットをブンブン振り回して、私を誘う。

この寒空の中、テニスなんて・・・・・そう思ったが、最近身体を動かしていないことに気づいて、私は慎吾の元へと駆け下りていった。

 「寒い?でも身体を動かしたらすぐ暖かくなるやろ?」

寒そうにしている私を見て、慎吾が言う。
私は頷くと、慎吾からラケットを受け取って、コートに入った。

 ウォーミングアップに軽いリターンを繰り返していると、徐々に身体も温まってくる。

 「ほな、そろそろ勝負といきますか・・・・」

慎吾はニヤリと笑うと、私にボールを渡して、コートで構える。

 「私が先行でいいんですか?」

 「なんでもええやろ・・・・早うやらな、時間無くなるで」

慎吾に急かされ、私はサーブを打った。



 「なんや・・・天音、意外とやるなぁ・・・・」

そう言った慎吾の息は上がっている。
運動部長をやっているが、慎吾はこういうスポーツには向いていないらしい。

パワーだけでなく、頭脳も必要なテニスでは、私の方が上のようだ。
現在の得点も3−1で私が勝っている。
 勝負に勝てるのは嬉しいもので、私のご機嫌も上昇の一途を辿っている。

 「意外と楽しいですね・・・・」

かなり面白い、ハマったかもしれない・・・・・
そう思いながら、私はどんどんボールを打ち込んでいく。

気がつけばコートの周りに、人垣が出来ている状態だった。

もちろん、私の親衛隊は応援団の如く、野太い声で声援を送っている。

 「天音先輩!がんばれ〜〜〜〜」

可愛い子犬ペアまでもが私の応援を始めてしまった。

『良い気分かも・・・・☆』

そのままノリまくった私は結局慎吾に勝った。

私によって左右に走らされた慎吾は、息を喘がせたまま、コートに大の字に倒れこんだ。

 「むっちゃ悔しい・・・・・」

運動なら私に勝てると思っていたのだろう・・・・心底悔しそうに慎吾が呟いた。

それにしても・・・・案外テニスは楽しいスポーツかもしれない。
面白ついでに、次は雪紀や直哉と勝負してみようか・・・・・