| 2004年 10月 13日(水) |
GO-GO!遊園地
今朝は大変よい天気だった。
秋晴れの空は、どこまでも青く、高く。
その青い空に浮かぶ筋状の細い雲。
時折、吹く風は金木犀の芳しい香りをも運んでくる。
しかし、私の心の中は曇り空。
とうとう・・・この日がやってきてしまった。今から行く、遊園地を思い描くとそれだけで私の気分は悪くなる。
数日前に咲良と瑞樹から、今度の学園祭の下見に行きましょう!と誘われた。
私としては断るつもりだったのに。
『えっ?何???何の話?!遊園地、僕・・・行きたい!!!』
まず、その案に祥太郎先生が飛びついた。
はいっ!と手を真っ直ぐ上に上げて、元気なお返事だった。
直哉は行くつもりがなかったらしいが、祥太郎先生が行きたいと言えば・・・あにはからん。
『行きましょう、翔先生』
これぞ滅多にお目にかかれないほどの、笑顔で祥太郎先生を喜ばせていた。
次に落ちたのは雪紀だ。
『俺は行かないといけませんもん。一応・・・会長ですし。雪紀さんも・・・行きますよね?』
聞こえてないふりの雪紀に、咲良が上目使いでそう言えば。
『馬鹿だなぁ、咲良が会長の仕事の為に行くのに、俺が行かない筈ないだろう?』
と。
聞いてるこっちが恥ずかしくなる位の甘い声で、そう答えた。
瑞樹は・・・と思えば。
『あ、もうカノンと約束しましたよ!
生徒会の皆と一緒に行くって言ったら、カノンも来てくれるって言ってましたもん』
既にカノンとの約束がしてあったらしい。
まぁ、今回の怪我のこともあるし・・・あんなに王子様然としていてもかなり嫉妬深い事が分かったので、当たり前か。
白雪、隼人は生徒会の役員として当然の遊園地行き。
ただおもしろかったのは隼人が、興味ありません、といった顔をしていながら実は遊園地が好きらしい、という事を白雪から聞いた事だ。
生意気に格好付けてはいても、まだまだお子様なのだ。
そして。
『遊園地?何、それ?俺が行かない訳ないやんか〜。
この絶叫マシンの慎ちゃんの、名前を知らんのんか?!』
お馬鹿慎吾め。
そんな通り名は、私は未だこの方聞いた覚えは無いぞ。
「あなたは、大学部との練習があるでしょう」
と言いかけた私の言葉は、しっかり無視されてしまった。
最後まで「行きたくない」と抵抗した私は、結局・・・小犬達の縋るような目と「天音さんも一緒じゃないと楽しくないです〜」という泣き落としに負けてしまった。
もう少ししたら、いつもの様に佐伯氏がここまで迎えに来てくれる予定になっている。
高い空を振り仰いで、私はますます落ち込んだ。