| 2004年 11月 15日(月) |
先生を・・・!
まったく、祥太郎先生ときたら。
下手に学生よりも性質が、悪い。
昨日野乃香がおばあさまの所に持ち込んだ写真のせいで、私はしばらくお弟子さん達に恥を晒す羽目になってしまったではないか!
おばあさまは「有言実行」を良しとする、非常にきっぱりとした性格をなさっているのだ・・・。
あんなにたおやかに、はんなりとして見えるのに・・・いざ、これは!とお心に決められたら最後。
猪突猛進?
とにかく、思った通りになさるのだ。
お陰で、お稽古場に・・・あの、情けない、みっともない私の写真が堂々と飾られてしまったではないか・・・。
おのれ・・・祥太郎先生め〜。
この恨み晴らさでおくべきか〜。
そう思った私は朝も早くから、学園の中を祥太郎先生を捜し歩いているのだが。
これが一体何処へ雲隠れしたのやら。
尻尾が、見えないのだ。
生徒会室にも職員室にも姿の見えない先生を探して、まず先に向かったのは直哉の所だった。
「直哉。祥太郎先生は何処ですか?隠し立てしていても、貴方のためにはなりませんよ?」
「・・・先生?今朝はまだ俺も姿を見てないな」
「嘘を付いても、無駄ですよ。直哉が先生の居場所を知らない訳がないでしょう!!!ほら、さっさととっとと、居場所を吐いてしまいなさい!」
・・・この時の私はきっと・・・まさに鬼のような形相をしていたのだろう。
直哉の学生服の胸ぐらを掴んで揺すり上げるなど(私とした事が、何てはしたない真似を・・・)、本当に私らしくもありませんでした。
「天音、直哉の言っている事は本当だ。離してやれよ」
見るに見かねた?雪紀が、脇から口を挟んできた。
こいつ、本当に楽しそうな顔をしているな。
「・・・本当なんですね?」
「本当も何も。翔先生命の直哉が、朝から探しても見付からないんだ」
これでも嘘だと思うのか?
目を細めて、いやらしい笑みを顔中に浮かべた雪紀に、本当らしい・・・と判断した私は、直哉の胸から手を離した。
「仕方ありません。余所を当たる事にします」
私はそう言い残して、直哉と雪紀に背中を向けた。
次に向かったのは咲良と瑞樹の所だった。
しかしここでも一切の収穫は、なし。ふるふると首を横に振る、可愛らしい咲良と瑞樹を見れただけ、まだマシか。
隼人や白雪の所に行っても、なんの情報も得られなかった。
本当に、何処へ隠れてしまったのだろう、祥太郎先生は!
別に教師相手に何かをするとか、報復に出るとか。そんな事を考えている訳ではないが、今後の為にも一度きちんと釘をさしておかねばならないのに!
このままでは、ますます「おばあさま」コレクションが増えてしまう事になる。
それは・・・決して、私の本意ではないのだ。