| 2004年 11月 16日(火) |
小動物発見!
どうしても見付からない祥太郎先生に疲れて、私は慎吾の顔を見に行く事にした。
いや、何も・・・・・恋しい男の顔を見たいとか、何とか。
そんな甘ったるい事を思っての行動ではない、という事をここではっきり言っておこう。
単なる「八つ当たり」がしたいだけなのだ、私は。
きっと今頃慎吾は、朝食を食べてきたにも係わらず登校途中で買ってきたパンなどを貪り食っている頃合だろう。
それでいて、昼食はしっかりと人の2倍は食べるのだ。
慎吾の摂取したカロリーは、一体どこへ消えているのだろうか?
それとも、脳ミソが筋肉だから、それを維持する為には人の数倍のカロリーを消費せねばならないのだろうか。
そんな事は、どうでもいい。
とにかく今はこのイラついている気分を、慎吾にぶつけなければ。
そうすれば多少はすっきりするだろう。
案の定、慎吾の教室を覗くと・・・パンを片手に、ジュースをもう片手に持って大笑いしている慎吾がいた。
行儀の悪い事に・・・机の上に腰を降ろしている。
しかしまぁ。このクラスのなんとも・・・品のない事だろうか?
とても同じ白鳳とは思えない、乱雑ぶりではないか。
机はバラバラ、椅子もバラバラ。おまけに飲み食いしたのだろう、食べ物の包みなどは教室の後ろに転がっている。
すぐそこに「ゴミ箱」があるのに、どうしてそこへ入れる事が出来ないのだろうか。
それとも、何か?
皆が皆、慎吾と同じく「脳ミソ筋肉系」なのだろうか。
・・・・・・・・そうかも知れない。何と言ってもこのクラスは白鳳で一学年に一つしかない「体育会系」のクラスだからな。
慎吾は私が廊下から見ていることにも気が付かないで、ぎゃははと大きな口を開けて笑っている。
あっ・・・今、笑った隙に・・・口の中からパンのカスが飛んだではないか!
ああ、もうそんなに。顔中を口みたいにして、パンに噛り付かなくたって・・・。
誰も取らな・・・・・・うあっ!
す・・・素早い。今のは、何なのだ?
慎吾が手に持っていたパンに、横から誰かが喰らいつかなかったか?!
あれは私の目の錯覚なのだろうか?
ああ・・・・・慎吾。
たかだかパンの一口や二口で・・・そんな、真剣に怒らなくたって・・・。
駄目だ、八つ当たりをしようと思ってここへ来たのに。
慎吾のお馬鹿ぶりを目の当たりにしたら、そんな気力はなくなってしまった。
疲れて重たくなった頭を抱えて、私はすごすごと退散する事にした。
あんなもの、見なければよかった・・・と、視線を彷徨わせた私の視界に、それは飛び込んで来た。
今まさに、目の前の階段を降りようとしているその姿は!
「祥太郎先生!お待ちなさいっ!」
私がそう叫ぶや否や、祥太郎先生は驚くべき素早さで階段を駆け下りてしまう。
「待って、待ちなさい!!!!!」
おのれ、ハムスター系小動物め!
なんてすばしっこいんだ!