| 2004年 11月 24日(水) |
再戦の行方
今朝の私は非常に凶暴だ。
いや、気分が、と言い直しておこう。
脳みそ筋肉、体は野獣な慎吾のお陰で、腰は痛いし気分は最悪だ。
誘ったのは私の方からだったとは言え、この始末の悪さにはほとほと呆れるばかりだ。
私の家には大きな檜の浴槽がある。
どうやらそこは慎吾のお気に入りの場所らしい。夜中に一緒に入ったそこで、あんな事やこんな事。
それこそ口に出すのも憚られるような事を延々とされてしまった。
上せるのなら、まだ分かる。
だが、冷え切ってしまった私の体はどうやら風邪気味らしく。今朝起きてから喉がひりひりするのだ。
しかし、だからと言って今日休むわけにはいかない。
何と言ってもあの!こ憎たらしい祥太郎先生との再戦が、私を呼んでいるのだから。
「いいですか、慎吾!昨夜、先払いした分はきっちりと働いて貰いますからね!」
「もー、そんなに怖い顔せんでも、分かっとるがな〜」
耳元で大きな声を出されて、慎吾は顔を顰めた。だがそんな事、私には関係ないのだ。
きっちりと、報酬分の働きをして貰わねば割が合わない。
「いいですか?祥太郎先生は一筋縄では行きませんからね?何としても、メモリースティックと写真を、取り返して下さいね!」
「あああ、だからそんなに大きな声、ださんと〜。何とかしたるさかい、な?」
「・・・その言葉に、嘘はありませんね?」
「ないわ!」
当たり前だ。嘘があってたまるか。
それに慎吾だって必死の筈だ。この作戦をしくじったら、当分お預けだと、あれ程言って聞かせたのだから。
「ほら、早く行って下さい。そろそろ祥太郎先生が来ますよ?」
腕の時計を確認すると、そろそろ祥太郎先生が職員室に来る時刻だ。
周囲に他の先生が沢山いる状況では、祥太郎先生も簡単には逃げ切れまい。
そう考えての、作戦だった。
だが、私が姿を見せれば祥太郎先生も警戒するだろうから、ここは一つ。
慎吾に任せなければならない。
乗り気ではない様子で職員室のドアを開けて中へと姿を消した慎吾に、私は不安を感じながらも見送るしかなかった。