2004年 2月 10日(火)

一週間自主休講

慎吾が大学部の水泳部の合宿に強制連行された為、学校に行ってもつまらない。

 おまけに祖母さまの代理も水木曜日とやらなくてはならない。
私はとっても気が重い。
長年通っている馴染みの生徒さんたちは、腕前も中々なのだが、お喋りの方も中々なのだ。
 私もかわせない訳ではないが、面倒くさい。

ああ・・・・私の顔に愛想笑いが染み付いてしまう・・・・

 今週はかなり疲労することが予想される。
幸い祖母も母も居ない。ということで、私は勝手に「自主休講」を決めた。

今日も朝はのんびり起き、街へ着物を見に行った。
帰りに偶然会った幼馴染にケーキ作りを教えてもらうことになった。

これで慎吾の喜ぶ顔が見れるだろう。

慎吾も部活を頑張っているのだ。
私も慎吾の為にケーキ作りをかんばろうじゃないか!!


 明日のお稽古の後、ケーキ作りを習う予定だ。
今から準備をしなくては・・・・・・

一応エプロンをした方がいいだろうと、タンスの中を漁り、エプロンを探してみた。

しかし・・・・料理などしない私のタンスにエプロンなど入っていない。
どうしようか・・・・今から買いに行った方がいいのか・・・・・

私が悩んでいると、携帯が着信を知らせた。

「瑞樹・・・・?」

画面には瑞樹の名前が表示されている。

 「はい・・・・どうしました?」

 『あ・・・天音先輩・・・スイマセン・・・・』

申し訳なさそうに瑞樹が話始めた。
内容はたいした事ではなく、文化部の後期の予算についてだった。
私はそれを答えてやり、ふいに瑞樹に聞いてみた。

 「ところで瑞樹・・・・・あなた、エプロンなんて持っていますか?」

 『エプロンですか?えー・・・っと・・・・あ・・・あるにはありますが・・・』

 「良かった・・・すいませんが貸してもらいたいのですが・・・・」

 『・・・・いいですよ。』

幸い、私の家と瑞樹の家は徒歩でも15分くらいの距離だ。
私は電話を切ると、瑞樹の家へエプロンを借りに行った。



 「ふう・・・良かった。エプロンを買わずにすんだ」

帰宅して自室に入ると、瑞樹から受け取った袋を開けてみた。

 「えっ・・・・・・」

中から取り出したエプロンを見て、私の動きが止まる。
瑞樹から借りたエプロン・・・・・
それは純白のレースがふんだんにあしらわれた、何とも新妻チックなエプロンだったのだ。

 「瑞樹・・・・これ、何に使ってるんでしょうか・・・・」

私の頭の中に、あられもない瑞樹の「裸エプロン」の図が浮かんだ。

な・・・・何を考えているんだ・・・私は・・・・

瑞樹にエプロンを借りたことを、少し後悔する私だった・・・・・・・・