| 2004年 2月 9日(月) |
つまらない…
今日から一週間ほど、慎吾に会えない。
なにやら、大学部の水泳の強化合宿に行ってしまったのだ。満面の笑顔で。
慎吾のいない学校など、行っても意味がない。
ふて腐れて布団を被っていたら、おばあ様が勝手に具合が悪いと勘違いしてくださった。
ありがたいけど、ちょっと胸が痛む。
そうしてごろごろしているだけでもつまらないので、いろいろ考えていたら、面白くないことを思い出してしまった。
この間、慎吾がしつこかった翌日、ついうっかり寝坊をしてしまったのだ。
そうしたら、校門前でノブタにつかまってしまった。
奴は、囲碁将棋部の顧問だから…と言うわけでもないだろうが、陰気で嫌味なデブだ。
信田だなんて、字にすると上等そうだが、まさしく名は体を表すの見本みたいな奴だ。
最近奴は髪型を変えた。
アニメに出てくる「伊角さん」とか言う人の真似らしいが…似合ってないこと夥しい。
その似合わない頭を振り振り、ねちねちねちねちねちねちねちねちと、たった1回の遅刻で、足が地面に縫いつくかと思うくらい説教された。
腹が立ったから、以前奴が送ってきたラブレターまがいの駄文を校長室に投げ込んでやった。
校内放送があったから、きっと校長に絞られたに違いない。いい気味だ。
いかん、ちっとも楽しくないことを思い出してしまった。
そういえば、この間のカラオケは愉快だった。
なんでもそつなくこなす雪紀だが、どうしても歌は苦手なようだ。
何にも知らない咲良にせがまれてしぶしぶマイクを手にしていたが、苦手なのだから、もっと単純な歌を選べばいいのだ。
よりによって、ラルクだの、ミスチルだの、難しい歌ばかりを選ぶ。
まあ、可愛い咲良の手前、なにがしかカッコつけたかったのではあろうな。
何曲歌っても、どうしても「与作」にしか聞こえない腕前は、一種天晴れかもしれない。
終いには、咲良が涙目になってしまった…可愛そうな事をした。
いかん、これも楽しくない考えだ。
私は楽しいことを考えるのを諦めて、文庫を開いた。
慎吾が傍にいないのだ。楽しい考えなどあるわけもない。