| 2004年 4月 16日(金) |
白鳳クイズ大作戦、1
「ですから・・・要は、隼人に咲良や瑞樹・・・祥太郎先生の事を認めさせればいい訳なんですから・・・」
私は、放送を使って生徒会室に呼び出した全員に向かってそう言った。
「・・・・・・簡単に、言うが・・・・。天音・・・・どうやって、隼人に咲良たちを認めさせるんだ?そんなに簡単に認めるんならとっくに俺が言いくるめてる」
そんなのは無理だ、と言わんばかりに直哉が渋い顔をする。
「第一、認めさせる方法は?確かにあいつはあんなんだが・・・勉強もスポーツも、かなり出来るぞ?」
・・・・・・直哉の言葉に私の顔が引きつった。
「直哉、それは弟は優秀だ、とでも言いたいのですか?そんな事だから隼人があんなに生意気になるんですよ」
直哉の言葉に他意はないのだろうが、頭に来たので私は思い切り毒舌を吐く。
「いや、そう言う訳じゃ・・・・・・」
隼人を何とかしてくれ、と言った手前、直哉は私には逆らえるはずがない。慌てて前言を撤回しようとする。
「方法は?」
それまで黙っていた雪紀が、口を開いた。
「天音が言うんだから、いい方法を思いついたんだろう?どんな方法だ。・・・・・どんなでもいい、隼人が咲良を認めるなら協力は惜しまない」
こういう事にかんしては、普段は面倒だとか、興味が無い、と言う雪紀にしては珍しく随分と乗り気になっているらしい。
それも、当然。雪紀にしても大切な恋人の咲良を馬鹿にされたままでは悔しいに決まっていますからね。
「・・・・・白鳳で、クイズ選手権を行うんです」
『クイズ〜?』
私の発言に、全員が鸚鵡返しに聞いてきた。
「そうです。ほら、テレビであるじゃないですか・・・高校生のクイズ大会が」
「ああ、あれやな!知力・体力・時の運〜ってやつやな!」
慎吾が大きな声で答えた。
「そうです、それを・・・生徒会主催で行うんです。1年生を含めて、生徒会選抜チームとクラスから出してもらった代表チームで競うんです。この時期だからいくらでも大義名分があるでしょう?新入生を早く学園に馴らすためとか何とか。あとは・・・そうですね、各部活からも参加者を出して貰っても良いですし・・・。参加賞は学食の無料チケットと他に副賞を考えれば・・・」
「・・・・それに、咲良と瑞樹を出すんだな?もう一人は?」
我が意を得たり、と雪紀が頷いた。
「本当なら祥太郎先生にも出ていただきたい所なんですけれど・・・。教師が入るというのも変ですし。ここは一つ体力を当てにして慎吾辺りが妥当では?」
「やる!出る!この俺以外に体力勝負で勝てる奴はこの学園にはおらへん!!!」
慎吾は飛び上がって、やる気満々だ。
「・・・慎吾さんは良いけど・・・俺と、瑞樹で大丈夫なのかなぁ」
「だよね、咲良・・・・・」
咲良と瑞樹は互いの顔を見合わせて不安そうにしている。
「大丈夫ですよ、咲良は文系では相当成績が良いでしょう?瑞樹も理数系は得意中の得意でしょう?一人じゃないんです、皆が付いているから安心なさい」
「そうですよね・・・・・」
「天音先輩たちが付いていてくれるんですもんね」
私がにこやかにそう言えば、咲良と診ず気が安心したように笑顔で応えてくれた。それから、直哉に向かって私は言った。
「いいですね、直哉。どんな手を使ってでも隼人をこのクイズ大会に出して下さいね?これは厳命です。・・・・ああ、それと。あの高見くんでしたか?彼をメンバーに入れるように。どうやら隼人は彼とは性格が水と油の様ですから、いい感じで足を引っ張り合って貰いましょう」