| 2004年 4月 26日(月) |
激突!クイズ大会2
昨日の午後、行われたクイズ大会の後半戦は見事な位、慎吾の独壇場だった。
白鳳の誇る?50メートルプールの中には、防水の用紙に書かれたクイズの問題が浮いてこないように、ときっちりと重石を付けられ、数限りなくばら撒かれていた。
各チームから選ばれた一人が、合図と共にプールに飛び込み、潜水しながらお目当ての?問題を取り、それから反対の岸に居る回答者にその問題を手渡す、という競技だった。
5問先取で、勝ち抜きという簡単なルールだったが・・・・・そこには大きな落とし穴があった。
回答者が間違った場合、つまり「お手つき」をした場合は、泳者は再びスタート台からのやり直しとなり・・・つまる所、全問正解するまで延々とプールの中を泳ぎ続けなければいけないのだ。
昼の休憩を挟み、隼人のチームとの成績は拮抗していた。けれど、次の競技に向かう慎吾はとても楽しそうだった。
「慎吾、ご機嫌ですね。自信はありますか?」
私がそう声をかけると、慎吾が白い歯を剥き出しにして笑った。
「何を言うてんのや、天音。プールやないか、ぷうる♪俺が、水の中で誰に負ける訳ないやろ〜。この白鳳に、俺より泳ぎの速い奴なんておらん」
自信満々でそう答える慎吾が、私には眩しく見えた。
「お、呼んどる、呼んどる〜。勝利の女神が俺を呼んどる〜♪ほな、天音。俺の格好いいところ、ちゃんと見とってな〜」
競技の開始を告げるアナウンスが響き、慎吾は鼻歌混じりにプールサイドへと歩いて行った。
1コーナーから順に、チームの代表が飛び込み台の上に上がっていく。
慎吾は真ん中に近い、4コーナーで、隼人は隣の5コーナーだった。案の定隼人が出て来たけれど、私の慎吾がプールで負ける訳がない。
長年、水泳で鍛えられた慎吾の体は服の上から見る以上に、筋肉が発達している。もちろん、私は知っている事でも他の生徒までが知っているとは限らない。あちらこちらで、慎吾の体を見て「スゲエ筋肉・・・」とか、「桜庭って、あんなにでかかった?」等の囁きが洩れた。
それは隼人も同じらしく、スタート台の上で落ち着かない素振りで慎吾を何度も見ていた。
『レディーゴー!』
租界の合図で、それぞれが一気に水の中に飛び込んだ。
慎吾の飛び込みは本当に、美しかった。無駄な水しぶき一つ上がらない。
あっという間に、問題を手にした慎吾は驚くほどのスピードでプールを泳ぎ、回答者である咲良と瑞樹に問題を手渡した。
その問題に、難無く答えた咲良と瑞樹に笑顔で答えると、慎吾は再び問題を取りにスタート台から飛び込む。
咲良と瑞樹が5問回答するのに、たいした時間はかからなかった。
何度も、何度もプールと回答者の間を往復する他チームの泳者を横目に、慎吾は悠々の勝利を飾った。
そして・・・・・・・その後の競技も当たり前のように勝ち抜き、我が生徒会チームは勝利を手にした。