| 2004年 7月 6日(火) |
今日から始まる
試験一日目。
私の今日の試験はまぁまぁの出来だった。いや、謙遜はやめておこうか。「上出来」と言って良いほどの出来だった。
これはきっと、昨日一日あのお馬鹿慎吾の世話をしなくても良かったからだろう。
咲良と瑞樹には本当に面倒をかけたと思うし、申し訳ないとも思っている。
しかし、私に取っても試験は重要なのだ。慎吾一人にかまけていて私の成績が下がってしまっては元も子もない。
今日の分の試験を全て終え廊下に出ると、咲良と瑞樹が立っていた。
この二人が3年の教室の近くをうろつくなんてどうしたのでしょう。
「咲良、瑞樹?どうかしましたか?」
所在無さそうに立っている二人に私は駆け寄る。
「天音さん〜」
「天音先輩〜」
案の定、二人は泣きそうだ。何だか最近・・・咲良と瑞樹の泣き顔ばかりを見ている気がする。
「「慎吾先輩に逃げられました〜!」」
二人は声を合わせてそう言うと、そっくりのポーズで項垂れる。
ああ、やっぱり。そんな事だと思いましたよ・・・・・。
「今日も一緒に勉強する約束だったんです!」
「昨日は慎吾さん本当に頑張って勉強して・・・これなら大丈夫って〜」
ああ・・・もう。そんなうるうるした瞳で私を見ないで下さい。そんな気はなくても、つい・・・もっと泣かせたくなってしまうじゃ有りませんか・・・。
私は咲良と瑞樹を見下ろして、思った。しかし今はそんな事を暢気に思っている場合ではなさそうです。
折角、二人が慎吾の勉強を見てくれると言ってくれているのに!なのに、今日は既に学校から逃走した後だった、と言うわけですか。
本当に仕様のない、慎吾ですね。後輩にまで迷惑ばかりかけて。
きっと今頃どこか涼しいところで「へへ〜ん、ざまあみや〜」なんて舌でも出しているのではないでしょうね?
「咲良、瑞樹・・・迷惑かけて済みませんね。今日は私が責任を持って、あの馬鹿を仕込みますから・・・貴方達は安心してお帰りなさい。明日の準備もあるでしょう?」
「えっ・・・でもぉ〜」
「天音先輩、大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ?きちんと仕込みますからね」
私を心配してくれる二人が可愛くてどうしようもない。後からまた、お礼もかねて美味しいものでもご馳走してあげましょう。
さて・・・どうやって、あのお馬鹿を探しだしますか。明日は恐怖の数学と英語が待っていると言うのに・・・。