| 2005年 2月 21日(月) |
今日と言う日を楽しみに。
・・・・・・・・・・GoodMorning、お嬢様方!
本日は晴天なり。
そして私の心も浮き足立って・・・・・・・・、じゃなくて。
おはようございます、皆様。
今日は私が大変に心待ちにしていた日なんですよ。
何が楽しみって、それはもう。ふふふ・・・・・・例の試験の結果発表の日なのです。
雪紀が勝つか、直哉が勝つか・・・それとも。
もうそう考えただけで、楽しくて仕方がありません。
昨日、おばあさまにこき使われて痛む腕の筋肉もなんのその。
本当は鞄一つ持つのだって、嫌な程・・・腕は痛むのですけれど。
国見家の跡取りとして、そんな軟弱な事は言ってはいられません!この大事な日に学校を休むなんて、そんな無粋な真似が出来るわけないじゃないですか!
「・・・・・・・天音さん、本当に行かれますの?」
「ええ、当然です」
「でも・・・ね?朝のお膳のお茶碗も、持てない様な状態で学校へ行かれても・・・」
おばあさまが、苦笑いしながら私を諭す。
いいえ、なんと言われても行くのです。行くったら、行くのです。
「おばあさま、私が行かないでどうするのですか!今日は我が白鳳に取って、とても大切な一日になるのですよ?」
「・・・・・・・・・・そうなんですの?」
「そうなのです」
「だけど、その腕では・・・ねぇ?お昼を取られる事も難儀でしょうし、授業をお受けになるのも・・・」
「平気です、何・・・学校へ行ってしまえば私の手足の代わりなど、それこそ履いて捨てるほどもいますから」
ここまで言い切れば、いくらおばあさまでも諦めるだろう。
何と言っても、私の右腕を使い物にならなくしたのはおばあさまの我が侭なのだからな。
いくら何でも、あの花鋏みで桃の枝を切るには無理がありすぎたのだ。
最初から小刀でものこぎりでも、用意してさえ下さっていれば・・・こんな事にはならなかったと思うのだ。
見事なほどの筋肉痛に冒された私の右腕は、鞄はおろか・・・茶碗一つ、箸の一つも持てない程痛むのだ。
「仕方ありません、天音さんがそう仰るのならば・・・では、お気をつけていってらっしゃいませ」
玄関口まで私を見送ってくれたおばあさまはそう言って、軽く頭を下げた。
さて、気合一発学校へ向かった私は浮き浮きと校内を闊歩した。
もちろん手ぶらで、に決まっている。
昇降口で私を見かけた親衛隊の生徒が、痛みに顔を顰める私に誰よりも早く気が付いた。
そしてここまでのかばん持ちを自発的に申し出てくれたのだ。
「ああ、ありがとうございました。あなたのお陰で助かりました」
教室へ辿り着き、机の脇に鞄をかけさせた私はそう言って、極上の笑顔を向けた。
「いっ、いえっ!俺は、天音様のお役に立てるのなら例え火の中、水の中・・・っ!」
・・・・・・・・もういいから。
そんなにカチコチに固まって何も最敬礼までしなくても。
ともかく笑顔一つでお礼を済ませた私はその足で生徒会室へと向かった。
きっと今日は全員が揃っている筈なのだ。