2013年 8月 1日(木)

花火の音に誘われて

「ボーン、ボーン!」花火が上がっている。
ちょっと前にすごい雨が降ったので、どうなることかと思ったが実行されたようだ。

若い頃、まだ結婚して間もない頃だった。
瑞龍寺の近くに住んでいた。
長女が、まだ1歳、私が25歳の時だ。
花火の音に誘われて長女を背中に背負って大通りまで出た。
そこからでも花火は見えたのだったが、どうも「祭り好き」な私は我慢できず音のする方向へと歩き出したのだった。
気が付くと、もう枇杷首の橋のたもとまで来てしまっていた。
肝心の背中の長女は、すっかり眠ってしまっていた。
行くときは背中に声をかけながら、揺さぶって行ったのだが帰り道は静かにポトポトと歩いた。

私は毎晩、酒を呑むのでいつも長女を抱っこするかオンブして近くのスーパーに買い物をしに行ったりした。
ただでさえ童顔で大人らしくもないのに、まだ25歳の子連れの父親に、周りからは「若い、お父さんやね」と冷やかされてしまった。
結婚も22歳と21歳で早かったのだが24歳で父親になったときは、なかなか信じられなかった。
幼い長女の顔を見ながら、ほんとうにこれが現実だろうかと何度も頬をつねってみたのだった。
あの3人で暮らした家は、もう取り壊されてなくなってしまった。
柴犬「チコ」もいて、ほんとうに幸せ絶頂な時だった。
花火の音を聞くたびに、何故かそのころのことを懐かしく想い出すのだった。

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寂しがり屋な「チコ」だった